世界と日本 その15 日本と欧米の違い

世界と日本 その15 日本と欧米の違い

欧米の人々からはみると日本人は大いに違った人々で、非効率な行動をする人たちかもしれません。外見が似ている中国や韓国の人々とは考え方や行動が全く違います。本稿では、日本が国際社会でなすべきことを考えるための基礎として、欧米と日本との違いをまとめてみました。

1. 社会の仕組みの違い

A. 中世からの名門家の存在

日本人には理解しにくいことですが、中世から続く王侯貴族の家系があります。資産の面で庶民との力の差は歴然としています。今は地位や身分としての王侯貴族はなくても、莫大な資産を背景に西欧社会を仕切っているのです。他方、日本では社会を仕切る隠然たる旧勢力はありません。以下では西欧の名門の家系の人たちの特徴の幾つかを列挙してみます。

  • 受け継いだ莫大な資産を利用して、金融や証券、不動産、資本家などとして社会を支配しています。
  • 伝統的な王侯貴族同士のつながりがあります。
  • ビジネスを通じて豊富な人脈をもちます。ビジネスでは自分は表に立たずに代理人を使います。
  • 自分は庶民と異なる別種の人間と思います。使用人は仲間ではありませんから仕えさせることに罪悪感はありません。また、自分の収入が庶民と比較にならないほど多くても罪悪感をもちません。
  • 金銭的な利益を優先するため、道徳や倫理を二の次とするかもしれませんし、目的のためには手段を選ばないかもしれません。表に出ずに裏で支配しているから容易です。
  • 日本人から見たら非常に豪華な生活をしますが、彼らにとっては普通の生活です。

B. 強力な支配階級の存在

支配階級は名門出身で高学歴者です。幾つもの大学で学ぶことも珍しくありません。うわべはともかくとして自分たちの特権は守ります。

C. キリスト教の影響

中世を通してキリスト教の影響は人々の生活に深く入り込んでいます。日本の場合は普段の生活に宗教が深く入り込むことはありません。食事だけでもそれがわかります。あるとすれば村落などの神社に関わる行事程度ではないでしょうか。

D. 自然や他者へとのかかわり

自然は従わせる対象とみています。旧約聖書の創世記にも記されていますからキリスト教の影響によるものかもしれませんし、寒さや厳しい自然のなかで生きるために身につけたかもしれません。日本人にとっては、自然は崇拝の対象であり、恵みに感謝する対象であって、共存することはあっても征服する対象ではありません。
この考えは自然だけにとどまりません。自分たちからみて劣っている民族は。支配の対象であり教導の対象になります。対等な相手として文化も含めて尊敬することはしません。

E. ユダヤ人の存在

キリスト教信者から見たらユダヤ人はキリストを売り渡したユダヤ教を信じる人たちです。他方、ユダヤ人は神から選ばれた民族としての誇りを持ち、自分たちの伝統的な生き方を続けています。このため和して生きるのが難しく、祖国をもたないユダヤ人は西欧社会で虐げられた生活を続けてきました。自由に住む場所をきめられず、職業を自由に選べず、自由に他の人々と結婚できませんでした。
他方、知能指数ではユダヤ民族が最も高いと言われているように、歴史上、人類に大きな貢献をした人たちの多くはユダヤの血をひいています。西欧社会では金融分野で実力を蓄える人たちもうまれました。その人たちから資金面の支援を得て政治を左右したこともあります。フランス革命やロシア革命もユダヤが関係しているといわれますし、第一次大戦後のドイツでワイマール共和国の設立にかかわったという説もあります。米国でもユダヤ人が活躍します。そのうちの一人に先の大戦で私たちにも関係の深いルーズベルト大統領がいます。1932年から4期連続で大統領職にあって米国を指導しましたが、ユダヤの血をひいているといわれますし、側近にもユダヤの血をひく人たちにが多くいたようです。GHQの人たちのなかにも多くのユダヤ人がいたようです。

F. 労働観

ギリシャ・ローマ時代を通じて、奴隷を含む市民権のない人たちがいました。自らの意思で勤労をするのではなく義務としてするので、勤労することを苦痛に思ったことでしょう。西欧にはそのような労働観が残っているのです。日本人は根本的にちがっていて勤労を厭いません。勤労を通して人として向上する喜び、工夫し改善する喜び、収穫する喜びを味わえるからです。西欧人との違いは歴然としています。日本人の手にかかると良質のものになるのは日本人の労働観によるものでしょう。
ウォール街やシリコンバレーでも猛烈に働く人たちがいます。しかし、彼らの目的はお金のためであって、勤労のよろこびを味わうためではありません。

G. 多様な民族

西欧には多種多様な民族が住んでいます。北欧系、ゲルマン系、ラテン系、東欧系と実に多様です。農村や漁村はともかく、様々な人種が生活する都会では自分を押し出していかねばなりません。日本は単一民族ではないもののそれに近い国です。自分を無理に押し出していく必要がありませんでした。

H. お金への執着

欧州は戦争が絶えませんでした。王侯は戦争に負けると亡命することもあります。土地・建物のような不動産は亡命したら没収されます。したがって持ち運びの可能な金貨や銀貨などのお金が蓄財の対象になります。また、その運用で利益を得られるなら当然活用するでしょう。他方、日本人は伝統的に土地を大切にします。

I. 肉食習慣

西欧は日本のような温暖な気候ではありません。農業にはあまり向いていません。栽培できる作物が限られます。氷河時代から動物の肉を主食としてきました。肉食では動物の血に否応なく慣れざるを得ません。他方、日本人は縄文以前の時代から植物の恵みを主体とする食生活です。多くの人々は動物の血に慣れていません。その結果として人の殺戮にも慣れていないのです。

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2. 船井幸雄氏の日本人観を参考にして

船井氏は飛鳥氏との対談:「4つの超常識対談 日ユ同祖論とミロクの世の真実」の中で、日本語が作り出す繊細で多感な感性に関連して日本人の特性を述べています。私もまったく同感です。氏の意向を汲んだ私の思いの幾つかを以下に述べます。

  • 日本人は集団あっての個人として自分を位置づけます。他を制して自分を主張することはしません。会社人間もその帰結の一つです。
  • 自己の思いにこだわらず、他者の言い分や持ちものを一応受け入れ、それを自分流に作り上げて完成させます。
  • 自分がひどい仕打ちをされても、そのことは水に流し、深くは相手を恨みません。米軍の無差別爆撃も原爆投下もシベリア抑留も受けいれています。
  • 何かがあっても、決定的な結末は避けようとします。滅多に相手の命を絶つことはせず、許して生かすのです。
  • 与え好きです。しかもそのことであまり恩に着せません。
  • 勤勉で、怠けることを恥とします。やりがいを見つけ出せるのです。
  • 収穫を取りすぎません。ソニーや日産で外国人がトップになるまでは、社長の報酬が5,000万円を超えることは稀だったと思います。

これらの多くの特徴は西欧人にはお人よしの仕業に見えるでしょう。

3. 日本人の役目

欧米人が進めてきた西欧的社会のあり方はすでに限界に近づいています。ものやお金や武力が物を言う弱肉強食の社会ではない、新たな社会を作らねばなりません。それをするのは西欧人では無理です。日本人が他の人々と手を携えて新たな社会を目指さねばなりません。そのためには日本人が日本人のことを根本から知らねばなりません。

4. まとめ

「有限」ということに世界の人々は気づきはじめました。飽くことを知らず、強欲にわがものにする欧米流のやり方は限界に来ています。彼らのむさぼり奪うやり方では今後の世界は成り立ちません。実体経済と対応しないコンピュータの中の数字のお金、紙切れのお金は限界の証の一つです。しかし、彼らが急に生き方を変えるのは無理です。世界を変える先頭に立つのは、米国でも共産党支配の中国でもありません。適任者は日本なのです。

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