日本の教育 その5 福島県ジュニア算数オリンピック問題!最後の2問

日本の教育 その5 福島県ジュニア算数オリンピック問題!最後の2問
福島県が毎年行っている算数・数学ジュニアオリンピックの小学生の部の問題は大人でも簡単ではありません。本稿では全6問中の最後の2問を紹介します。

問題5

問題5は一種の図形の問題です。

A. 問題の紹介

下の図のように、長さ10cmの「棒」と「紙粘土」を組み合わせて1辺が10cm、20cm、・・・の立方体を作っていきます。このとき、次の各問いに答えましょう。

sansuu1設問1

1辺が40cmの立方体作るとき、「紙粘土」は、全部で何こ必要になりますか。答えを書きましょう。

設問2

設問1の立方体で長さ10cmの「棒」は全部で何本必要になりますか。答えを書きましょう。

B. 解答例

設問1:「紙粘土」の数を求める問題の解答例
  • 水平部分を床面と天井面と見なし、「棒」は柱で「紙粘土」は柱の接続点とみなせます。
  • どの水平面も接続点は同数ですが、1辺の長さが増えるのに応じてその数は4、9、16、25、・・・と増えていきます。
  • 10cmの立方体の場合の水平面の数は2、20cmの立方体の水平面の数は3、30cmの立方体の水平面の数は 4、40cmの立方体の水平面の数は 5です。
  • 40cmの立方体の場合の水平面数は5、水平面の接続点数は25ですから、必要な「紙粘土」の数はその積の125になります。
設問2:「棒」の数を求める問題の解答例
  • 面を構成するために必要な「棒」の数と、面同士を縦に接続する「棒」の数の和と考えます。
  • 面を構成する「棒」の数は縦横同数の20本で、あわせて40本です。面の数は5なので合計200本になります。
  • 面同士を接続する「棒」の数は、面の接続点の数に階数を乗じた値になります。接続点の数は25で、階数は4なので、縦の「棒」の数は合計で100本です。
  • 以上の計算から、全体で300本の「棒」が必要になります。

C. 問題の分析

立体をどのような部分からなるかという見方によって解答の出し方が違ってきます。その視点からは、図形をどのように見るかは大切な能力になります。解答例では水平部分を床面と天井面と見なし、「棒」は縦と横の柱で「紙粘土」は柱の接続点とみなしたので比較的簡単に答えを求めることができました。

算数上級レベル  深く考えないと解けない問題に挑戦しよう

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問題6

推論する力を問う問題です。

A. 問題の紹介

次の 「ゆうたさん」と「 ひろみさん」のやり取りを読んで、下の問題に答えましょう。

「ゆうたさん」と「ひろみさん」が3桁の数あてゲームをします。「ゆうたさん」が数をきめ、「ひろみさん」が数をあてます。「ゆうたさん」が位の数字がすべてちがう3桁の数字を紙に書いて「ひろみさん」に見えないようにします。「ひろみさん」が3桁の数をいい、その数字に対して「ゆうたさん」が以下のルールに従ってヒントを出します。


ルール
X: 数字も位もあたりの場合
Y: 数字はあたりで桁ははずれの場合


・・・ためしにやってみましょう
空色が「ひろみさん」で、赤色が「ゆうたさん」の言葉です。)

私が答えますね。241ではどうですか。 ・・・
・・・241の場合、Xが1個です。
2と4,と1のどれか1個が「数字も位もあたり」ですね。・・・
543ではどうですか。・・・
・・・543の場合、Xが1こで、Yは2こです。
5、4、3は、「数字はあたり」だとわかりました。・・・
・・・2つの数については「位ははずれ」です。
あたりの数は、345だとわかりました。・・・
・・・正解です。


上のルールで4けたの数当てゲームをします。ア、イ、ウ、エ、オのヒントをもとに、あたりの数を書きましょう。ただし、位の数字はすべてちがいます。

A) 3756の場合 Yが1こ
B) 6753の場合、Xが1こ
C) 2057の場合、Xが1こで、Yが1こ
D) 4302の場合、Yが2こ
E) 6802の場合、Xが1こで、Yが2こ
F) 3469の場合、Xが1こでYが1こ

B. 解答例

(1) 「3756の場合はYが1こ」ということから、3,7,5,6のうちのひとつだけがあたっていると解釈できます。どの数かはこの段階ではわかりません。

(2) 「3と6の位置を交換した6753の場合はXが1こ」ということから、「6xxx」か「xxx3」が求める数であり、7と5は求める数には含まれないことがわかりました。

(3) 「7と5はそのままで6と3を2と0にした2057の場合はXとYがともに1こ」ということです。これから、求める数は「2xxx」か「x0xx」かであり、前者なら0を後者なら2を含むことが分かります。2と0のどちらも求める数に含まれるのです。

(4) 「7と5をやめて4と3を入れた4302の場合はYが2こ」ということです。求める数には3と4は含まれないことが分かります。このため、(2) での「6xxx」が得られ、「2xxx」は候補から除かれ、求める数は「602x」か「60×2」になります。

(5) 「6802の場合はXが1こでYが2こ」ということから、求める数は「602x」になります。また8は対象外であることもわかります。

(6) 「対象外の数である3と4と新たな数9を含めた3469の場合はXが1こでYが1こ」ということから「xxx9」は求める数です。

(7) 求める数の全体は「6029」ということがようやくわかりました。

C. 問題の分析

時系列的に提示される事象から実の姿を求めていく能力を問う問題です。許された時間内に正解を求めるのは簡単ではありません。的確な判断力が必要です。

この福島県ジュニア算数オリンピックの問題 解けますか?

まとめ

客観的な事実をもとにして段階的に事物の姿を明らかにする能力を問う問題です。単なる計算能力や公式を機械的に適用する問題ではありません。事実を正しく認識して、未知のものを明らかにするために役立てねばなりません。社会人も日常の仕事に役立つ能力です。ある事実の説明や説得などにもチキンとした論理の組みたてが必要です。

今年度の試験の全問正解者は2名でしたが、そのうちの1名は昨年度の試験でも全問正解しました。

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