中国製造2025戦略とは!?

「中国製造2025戦略」とは?(歴史的経緯)

現代社会において、中国製品、つまり「Made in chine」の製品があふれています。有名ブランド製品や有名メーカーによる家電品などにおいても中国製を目にしない日はありません。これは、中国が「世界の工場」という名で呼ばれているように、先進各国の企業がこぞって中国での生産に乗り出しているからです。この歴史は1980年代からスタートし、2020年を迎えようとしている今、最高潮に達していると言って良いでしょう。

それ以前には、中国製と言えば「粗悪品」や「まがい物」と呼ばれた時代が合ったわけですが、先進各国の技術、知識や品質管理に関するノウハウを徐々に移植し、今では新製品等を開発できるまでにもなっている中国企業が散見されます。また、中国企業により日本を含めた欧米先進国の有名企業の買収も、その数を増やしているところです。その中にあって、中国政府による今後の中国企業発展の長期戦略が打ち出されるようになり、その努力目標の一部分としての中期計画が「中国製造2025」というタイトルで広く全世界に喧伝されています。

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「中国製造2025戦略」とは?(計画経済的側面から)

「中国製造2025戦略」は、中国の最高意思決定機関である「全人代(全国人民代表大会)」にて公表された内容で、まず「フェーズⅠ」の期間に相当するもので、「2015年~2025年」の10年間に実施すべき内容を示したものになります。さらに、続く「2025年~2035年」の10年間をフェーズⅡ、「2035年~2045年」の10年間をフェーズⅢとして期間区分の中での最初のフェーズに当ります。しかし、実質中国は共産党一党独裁政権である事から、このフェーズⅠ~フェーズⅢの30年間の戦略目標を設定することは、共産主義で言う所の「計画経済」という方法論を垣間見る感じが否めません。

「中国製造2025戦略」とは?(計画内容的側面から)

中国における「中国製造2025戦略」の内容は、以下の5項目から構成されています。

  1.  イノベーション主導の発展戦略の推進する
  2.  スマート製造を核として推進する
  3.  基盤技術産業を強化するプロジェクトを実施する
  4.  製造業のエコ化の推進を行う
  5.  ハイエンド装備製造業の振興を行う

以上の5項目が具体的に掲げられていますが、①、②、④に関しては、既に日本を含む欧米各国で打ち立てられた政府方針に類似しており、特に、オバマ政権下で打ち出されたNNMI(米国製造業イノベーション・ネットワーク)にも含まれています。その中には政府主導型のイノベーションセンターの設立も含まれており、新鮮に欠ける内容になっています。しかし、上記5項目の内③、⑤に関しては、中国独自の設定目標として捉えることができ、特に③の「基盤技術産業を強化するプロジェクトを実施する」については、基盤産業としてコア基礎部品の製造や新素材の開発等を指しており、国内市場シェアの目標値まで言及されていることは、中国における並々ならず決意の表れとして捉えることができます。これに対して、欧米先進国からは、第三国市場における市場経済を混乱に陥れるとして批判されています。中国側としては、あくまでもこの方針は市場シェアの目標値に関しては、予測数値でありこれを目指して拡大して行くと言う能動的な攻勢という側面ではないとしています。

「中国製造2025戦略」とは?(外部からの評価)

まず、この戦略に関する評価ですが、中国における産業育成における政策自体が政府誘導基金を基礎に、政府主導型の産業発展を目指している点評価が分かれています。つまり、政府誘導基金(Government guide fund)が過多に陥って、行き過ぎれば国家経営企業ではないかとの批判もあります。これは全世界的な経済論として展開されている「市場の失敗」か「政府の失敗」かという論議の中にも含まれる内容になっています。中国の強力な指導部(共産党本部)での指導体制が有る意味盤石の体制である事からも、その独走に対して危険視する意見も多くあります。

また、現時点で、アメリカ第一主義を掲げる米国トランプ大統領の政策で頓挫しかけている「WTO体制」ですが、この体制に相反する産業政策であるという意見も多く、この戦略内容に対する批判が高まっています。中国では、中国本土から小アジアに至る広範囲な経済圏を構想しており、その「一帯一路」構想を持つ中国に対しての世界各国からの危惧はこうした分野にも表れており、今後の行く末が心配されるところです。

「中国製造2025戦略」とは?(まとめ)

「世界の工場」と呼ばれる中国、その経済政策にも強力で長期的な展望を掲げています。その具体的な政策を個々に紹介したものが「中国製造2025戦略」に当ります。中国にはそもそも「中華思想」と言うものが存在し、中国が世界の中心であり、より国威を拡大する為には周辺の数多くの国々を巻き込みながら進んでいくと言う思想が根強く残っています。共産主義の二大国であった「ソビエト連邦の崩壊」「中国共産党の弱体化」を見た歴史的事実はあるものの、依然としてこの思想的な部分は残っています。中国では共産主義の中で謳われる「計画経済」そのものの現代化を進め、全国民一丸となって進むと言った動機にもなっています。今後の展開次第では、中国が更なる飛躍を見る時代も訪れるかもしれません。

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