積水ハウスが騙された「地面師詐欺」とは!?

積水ハウスが騙された「地面師詐欺」とは?

日本でも1,2を競う総合住宅メーカーである積水ハウス。

土地や建物の専門家であるはずの彼らが「地面師」と呼ばれる詐欺グループに騙され、巨額の金銭を騙し取られた事件、ご記憶にある方々も多いと思います。

なぜ専門家達の彼らが、地面師の詐欺に騙されたのか?と言うことも含めて、当の犯罪集団である地面師の手口をご紹介しましょう。

規模の大小は問題では無く、不動産を所有している方やその親族の方々は十分注意して不動産取引を行って頂ければ幸いです。

ただし、地面師やそのグループが暗躍する場合は、比較的大規模な土地や建物が狙われることが大半であり、小規模のものは採算に合わないケースが多いので手を出さないケースが多いようです。

スポンサーリンク
広告代

そもそも「地面師」とは?

この事件がキッカケで「地面師」という言葉を聞かれた方々も多いと思います。

読み方は「じめんし」と呼びます。

発音がやや幼稚な感じがしますが悪そうだという印象が出ていますね。

彼らは、総じて他人の土地を含めた不動産を、さも自身の物のように偽装して買手に売却し、その売却金を詐取する詐欺師集団の事を言います。

したがって、積水ハウス事件の場合も「地面師グループ」と言う呼称でニュース等に出てきます。

今回は大掛かりで巨額の金銭の詐取が目的の為10名以上の詐欺師たちによって構成されているという模様です。

しかし、小さな個人の自宅や登記不明土地等の簡単な詐欺の場合には、数名でグループを作ることもあります。

この種の詐欺自体は第二次世界大戦前から手を変え、品を変えて存在していましたが、巨額な金額と言うことであれば、この積水ハウス事件が最大級のものになります。

不動産取引に関する基礎知識をまず知っておきましょう。

地面師の手口を理解する前に、日本における土地売買の法律を知っておくべきでしょう。

つまり、この法律を利用して行われる詐欺行為だからです。

まず、民法上の問題になります。民法では、「他人が所有している物を売買すること」が認められています。

この事を「他人物売買」と言い適法行為として認められているということです。

具体的な例で言うと、Aさんの持っている不動産をBさんに売る場合、CがAさんの物を売ることが出来ることになっています。

当然AさんとCさんには売買委託契約等で売買代行を行わせることが出来ます。大手フリマアプリ会社の行う行為がこのCに当り、Aが出品者、Bが購入者になります。

しかし、こうした民法で認められてはいるものの、土地や建物などの巨額に及ぶ不動産に関しては、それら売買に関する法律である「宅建業法」で規制されています。

手続きが複雑で専門知識が必要なこともあり、一般個人が買主の場合には巨額損失が発生する可能性もあり、他人の所有する不動産を一般個人に売却することは原則的に禁止されています。

このことを、「他人物売買禁止」といいます。しかし、専門家による取引まで制限することになれば、不動産の売買に大きく影響しますので、この宅建業法では「他人物売買の禁止」に関する適応除外例を設けています。宅建業法では、確実に買主にその不動産の所有権が移転できる「事情」があるとされる場合に、例外的に他人物売買契約締結が認められています。

つまり、

①宅建業者が不動産所有者と売買する旨の契約が成立している場合。

②未完成物件の売買でも、当該物件に手付金保全措置が講じられるときの2点がここで言う「事情」に当ります。

地面師詐欺の手口

上にお示しした民法、宅建業法を悪用して行われるのが地面師グループの手口です。

つまり、不動産所有者からその対象物件の売買に関する業務を委任されているかのように装い、買手側と交渉し自身の持つ口座等に多額の金銭を振り込ませたりします。

初歩的な詐欺の場合、銀行口座等で証拠が残る事から現金を要求されるケース等も昔はあったそうです。

更に土地建物取扱い資格を有する者に許された他人物売買ですが、それすらも偽り、自身がそういう資格を有していると思わせ、更に偽造された委託契約書などをちらつかせることで信用を得て詐欺が実行されます。

まさに計画的詐欺であり、事前準備や買主に魅力ある物件のリサーチなど不動産に詳しい人間が地面師グループを構成しています。

地面師グループに積水ハウスが騙された手口

事件の核心は、地面師グループにより他人の土地売買代金70億円の手付金としてその90%に当る63億円もの巨額な金銭が騙し取られたということになります。

国内でもハウスメーカーとして有名であり、規模も日本では1位を誇る大企業が騙された地面師による詐欺手口は、一般的に「なりすまし」と呼ばれるもので、土地所有者に「なりすます」ことで、その土地所有者である他人の土地を売却してしまう手口です。

「なりすまし」の為には、各種公的証明書が必要ですが、この事件の場合「印鑑証明」「パスポート」等が提示されています。

全て偽造証明書になります。また登場人物も二桁に達しており、積水ハウス側としては「まさか」詐欺だとは思わなかったでしょう。

近年大規模な地面師詐欺が鳴りを潜めており、その分油断があったと思われます。

更に、対象の不動産が、あのバブル期でも売却されていなかった最優良物件でした。どの業者にとっても垂涎の的であったことに積水ハウス担当者も急いで契約にまで漕ぎ着けたかったという営業上の焦りの姿勢も地面師グループには格好の詐欺ターゲットになってしまったのでしょう。

その表れに、手付金が売買代金の9割にも及ぶ巨額であることもその証左になります。

まとめ

地面師詐欺に騙されないために今回積水ハウス事件での手口をご紹介しました。

ありとあらゆる巨額なお金が動く契約に関しては、提示された証書類や詳細書類等を自身側の専門家を交え注意深く精査することが予防線の第一線になります。

皆さんも、縁が無い話だと思われるかもしれませんが、あらゆる事象において同じことが言えますので注意して下さい。

スポンサーリンク
広告代
広告代

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする