インフルエンザ新薬、塩野義製薬が開発した「ゾフルーザ」とは!?


今回注目の記事は、インフルエンザ新薬、塩野義製薬が開発した「ゾフルーザ」とは!?です

2018年から2019年にかけての冬、インフルエンザが大流行となりました。

ご自身が罹患された方、また周囲の方が体調を崩された方なども多かったのではないかと思います。

1月21日から27日までの間の患者数はおよそ222万人となり、厚生労働省によりますと、統計が始まった1999年以降、過去最多を記録したとのことです。

インフルエンザの感染力の強さを、あらためて思い知らされます。

体調が悪くて医者にかかり、検査の結果インフルエンザと診断された、となると、病状によっては抗インフルエンザ薬を処方されることがあります。

抗インフルエンザ薬とは、その名の通り、インフルエンザウイルスに抗う薬で、風邪薬同様、すぐに完治させるようなものではありませんが、これ以上の悪化を防ぎ、また周囲へ感染しにくくしてくれる働きがあります。

「タミフル」、「リレンザ」「イナビル」などがよく知られています。

そんな抗インフルエンザ薬ですが、今年は「ゾフルーザ」という薬が多くのシェアを占めました。

塩野義製薬が開発し、昨年(2018年)3月に発売された新薬です。

なぜ「ゾフルーザ」は多くのシェア占めたのか、また、これまでの薬とはどのように違うのか、といった点を、まとめてご紹介していきましょう。

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「ゾフルーザ」とは?

バロキサビルマルボキシル錠。

商品名「ゾフルーザ」というこの新薬は、塩野義製薬より2018年3月に発売され、同年9月に承認となりました。

薬価は20mg1錠で2394円。「タミフル」などと比較すると、やや高くなっています。

しかし上記の通り、発売間もないと言ってもいい「ゾフルーザ」ですが、すでにシェアを大きく伸ばしていて、2018年10月から12月のシェアは47%にも上りました。

なぜ、これほどまでに急激にシェアを獲得することができたのでしょうか。

もちろんそれには理由があります。

「ゾフルーザ」の最大の特徴として、これまでの抗インフルエンザ薬とは違ったシステムで作用する点が挙げられます。

インフルエンザウイルスは細胞に入ると、そこで増殖し、また別の細胞へと遊離します。

その細胞でまた増殖、遊離、ということを繰り返し(24時間で100万倍に増殖)、患者の症状を重くしていくのですが、これまでの抗インフルエンザ薬は、この「遊離」というところを阻害することで作用していました。

それとは違い「ゾフルーザ」は、「増殖」の方を阻害することでウイルスの広がりを防ぐように作られています。

このような仕組みを持つ薬は、世界初のことでした。

ウイルスの増殖をブロックすることにより、症状の悪化を抑えられるのはもちろんのこと、周囲への感染を防ぐ力が大きいのも「ゾフルーザ」の特徴の一つです。

ウイルスの感染力の強さを「ウイルス力価」と言いますが、服用の翌日にはこの値の大幅な減少が認められ、その減少幅はタミフルよりも顕著でした。

さらにはA型、B型どちらのインフルエンザにも効果があり、また用法は「単回経口投与」、つまり一度だけ飲めばよいということで、こちらも患者の負担低減に役立つと言っていいでしょう。

ただし、添付文書によると「症状発見後、可能な限り速やかに投与を開始するのが望ましい」とのことで、さらには「48時間後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない」ともあるので、症状発見後できるだけ早く服用しなければ、効果はあまり見込めないようです。

と、ここまでは「ゾフルーザ」の良い面をご紹介してきましたが、もちろん薬である以上、デメリットもあります。

「ゾフルーザ」のデメリット

「下痢・頭痛・ALT(肝臓病の指標)増加・異常行動」といったものが副作用として挙げられています。

その頻度ですが、成人、および12歳以上の小児を対象とした910例の臨床試験の結果では、副作用が認められたのは49例(5.4%)、そのうち下痢が12例(1.3%)、ALT増加が8例(0.9%)、また頻度不明ながら「異常行動が現れることがある」とされています。

添付文書の使用上の注意によると、抗インフルエンザ薬の種類、服用の有無に関わらず、インフルエンザ罹患時には異常行動を起こすことがあるので、「発熱から2日間」は注意が必要とのことです。

また、懸念されているのが、耐性ウイルスの存在です。

耐性ウイルスとは、ある薬剤の有効性が弱くなる可能性のあるウイルスのことで、簡単に言うと「効きにくくなった」ウイルスを指します。

臨床試験では、370人のうち約10%の人から、この耐性ウイルスが発見されました。

この数字は他の抗インフルエンザ薬よりも大きく、「ゾフルーザは耐性ウイルスを生みやすい」と指摘されています。

耐性ウイルスに感染すると、一度減少したウイルス力価が、数日後に再び上昇することがあります。

つまり、ゾフルーザを服用して一度は快方に向かったとしても、まだ警戒を怠らず、自身や周囲の方へのケアを怠らない姿勢が求められるわけです。

「ゾフルーザ」は、なにぶん使われ始めてまだ間もないため、新薬として慎重な処方が望ましく、今後多くの例を重ねてから、その真価を定めていく必要があります。

インフルエンザに対する完璧な薬というのは望むべくもないということを理解したうえで、選択肢の一つとして接していくのが理想的なのかもしれません。

まとめ

新薬「ゾフルーザ」について、そのメリット・デメリットをできるだけ専門用語を使わないように、かつ薬剤であるため断定的にならないよう、まとめました。

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