自己負担ゼロになった妊婦加算とは?

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2018年4月1日から妊婦が医師による医療措置や薬の処方を受けた場合には、初診時75点、再診時38点の診療報酬の上乗せが実施されましたが、これを妊婦加算と言います。

この妊婦加算は、導入からわずか9カ月を経過した2019年1月1日から一時凍結となりました。

妊婦加算導入前の十分な説明がなかったことによる、妊婦加算制度の誤解や不安が大きかったことが、早期に一時凍結されたことの主要な原因です。

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妊婦加算とはどんなものか!?

妊婦が医師の医療措置を受ける際や薬を処方してもらう際に、普通は、おなかに赤ちゃんがいるというので通常の診察よりも慎重になります。

しかし、医者の中には、妊婦の診断を慎重に行わない者もいるようです。

そこで、2018年の診療報酬改定の際に、妊婦に対して医師が医療処置を行う場合や薬の処方を行う場合には、診療報酬を一定額上乗せして、妊婦の診断に医師が積極的になるようにモチベーションを与える制度が新設されました。

これが「妊婦加算」です。

妊婦の患者が外来を受診した場合には、診療科を問わず、初診時75点、再診時に38点が加算されます。

診療報酬は1点=10円と換算されますから、妊婦加算の金額は初診時が750円、再診時が380円(自己負担3割とすれば初診約230円、再診時約110円)と言うことになります。

妊婦加算は、診察を行う医師が妊婦であると判断した場合に付けることができます。

母子健康手帳や妊娠反応検査で妊婦であることを確認する必要はありません。

この妊婦加算制度は、平成30年4月1日から実施された非常に新しい制度ですが、妊婦加算導入当初にニュースなどで大きく報じられなかったことや、積極的な宣伝が行われなかったこと等により、いつの間にかこっそり加算が始まったという感があります。

2019年1月1日から妊婦加算が一時凍結される

2018年秋ごろから「妊婦加算は妊娠税である」「少子高齢化に逆行する」などと言った意見が発信され、その上にこれを扇動するようなマスコミの報道があり、これを受けて厚生労働省は「妊婦加算を一時凍結して、2020年の次期診療報酬改定に向けて、その在り方を改めて検討する」と発表しました。

これを受けて2019年1月1日から妊婦加算は一時凍結となり、2018年4月1日前の状態に戻ることになりました。

厚生労働省の発表では「妊婦加算が妊婦に配慮した適切な医療提供とその評価が重要である」ことは認めているので、妊婦加算を全面的に否定しているわけではありません。

従って、妊婦加算制度の適切な見直しや、妊婦加算への誤解や不安が解かれた場合には、2020年から再び妊婦加算が復活する可能性は十分にあります。

特別な医療サービスを受けたら、その分お金がかかることは当然のことです。

今回の一時凍結の背景には、導入前の説明が不十分であることによる誤解や不安がSNS上で炎上したことがあります。

妊婦加算導入前の十分な説明があれば、2020年以降に妊婦加算導入された場合には、今回のようなことは起こらないでしょう。

確かに、薬も出さず、検査もしないで産婦人科に行ってください、と言っただけなのに初診750円、再診380円の上乗せがあるのは不適切ですし、コンタクトレンズのことで眼科に行った際に、妊婦だというだけで医療費が高くなるのは問題です。

しかし、こういった問題が解決されれば、妊婦加算は特別な配慮に対する報酬として受け入れられやすくなるでしょう。

妊婦加算が導入された目的などについて

妊婦加算が導入された目的は、産婦人科以外の医師にも積極的に妊婦の健康管理を行ってもらうということです。

例えば、妊婦に風邪薬を処方した結果、生まれてくる赤ちゃんに異常があれば、患者の方が、医師を訴えてくる可能性があります。

そうすると、妊婦が診察に来たら、できるだけ何もしないで「産婦人科にいってくれ」という話になり易くなります。

しかし、妊婦加算があれば、産婦人科以外の医師であっても、妊婦を門前払いしないで積極的に診察する可能性が増えます。

僅か数百円の妊婦加算で一体どの程度の医師を妊婦の積極的な治療に誘導できるかは疑問ですが、一応、妊婦がよりよい医療を受けるための手助けになることは間違いないでしょう。

妊婦はどの診療科でもしっかり見なくてはならないという動きのキッカケになります。

妊婦加算は人々にほとんど知られることなくいつの間にか加算されて、わずか9カ月で一時凍結されることになりました。

こういった結果になったのは、妊婦加算導入の際に国民にきちんとした説明がなされかったことにあると言えます。

いつの間にか加算されていたというところに、大きな問題があります。

2020年の診療報酬改定の際に条件が整えば、妊婦加算は復活する可能性がありますが、その時は、今回の事例を踏まえて、妊婦加算導入前にきちんとした説明をしなければならないでしょう。

コンタクトレンズの処方に行っただけでも加算されるとか、診察も薬の処方もせずに産婦人科に案内しただけで加算されるだとか、そういった点も改める必要があります。

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