日本の教育 その7 福島県ジュニア数学オリンピックのサイコロを使った立体図形の問題

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日本の教育 その7 福島県ジュニア数学オリンピックのサイコロを使った立体図形の問題

福島県が行っているジュニア算数・数学オリンピックの2015年度の問題を解説します。この記事では数学の全5問のうち第5問のサイコロを使った立体図形の問題を解説します。中学生のためばかりでなく、社会人の方々にも役立つと思います。

1. 日本の教育 その7 福島県ジュニア数学オリンピックのサイコロを使った立体図形の問題紹介

図1のように、立方体のそれぞれの面に1から6までの数字が1つずつ書かれたさいころがあります。サイコロの向かい合う面に書かれた数の和は7です。このとき、以下の問いに答えなさい。

suugaku5fig                  図1. さいころ

設問1

図2は上のサイコロの展開図を考えたものです。「2」と向かい合う面に書かれた数字は何ですか、答えなさい。また、その数字は図2の展開図の「ア」から「オ」の面のどこですか、答えなさい。

suugaku5fig1                図2. さいころの展開図

設問2

図3のように、Aの位置にサイコロを置きました。Aの位置から順にB,C,D,E,F,G,Hの位置まで、サイコロを滑らないように転がします。
Aの位置では「上の面の数字」は「1」です。Bの位置では、「上の面の数字」は「4」です。C,D,E.F,G,Hの位置の「上の面の数字」はそれぞれ何ですか、答えなさい。

suugaku5fig2

            図3 設問2と3のさいころの回転

設問3

設問2で、Aの位置のサイコロの置き方を変えてAからHの位置まで転がすと上の面の数の和が変わることがあります。上の面の数の和が最も大きくなるとき、その和はいくつですか、答えなさい。

2. 日本の教育 その7 福島県ジュニア数学オリンピックのサイコロを使った立体図形の問題解答例

設問1の解答例

対向する面の数字の和は7と問題文に書いています。現実のサイコロはそうなっています。「2」と向かい合う面の数字は「5」です。
展開図において、向かい合う面は1つおきに離れた面になります。「イ」面と対向する面は「エ」面、「ウ」面と対向する面は「オ」面です。「2」の面と対向する面は「ア」面になります。下の図4を参考にしてください。

suugaku5fig3

       図4 設問1の解答例の説明図

設問2の解答例

問題を再掲します。図3のように、Aの位置にサイコロを置きました。Aの位置から順にB,C,D,E,F,G,Hの位置まで、サイコロを滑らないように転がします。Aの位置では「上の面の数字」は「1」です。Bの位置では、「上の面の数字」は「4」です。C,D,E.F,G,Hの位置の「上の面の数字」はそれぞれ何ですか、答えなさい。


図5に私の方法による正解を求める過程を説明します。

(1) 図Aはサイコロの回転させ方に3種があり、それぞれ正回転と逆回転があることを示しています。

(2) 図Bは「A」から「H」までの回転でサイコロの上面に出る数字を示したものです。

(3) 図Cは、問題で指示した転がし方と逆回転を含む6種の回転との関係を示したものです。「B」、「D」、「E」、「F」で別の回転に移るのです。

suugaku5fig4

       図5. 設問2の解答例の説明図

正解は、C=5、D=3、E=6、F=2、G=4、H=5となります。

設問3の解答例

設問を再掲すると、「設問2で、Aの位置のさいころの置き方を変えてAからHの位置まで転がすと上の面の数の和が変わることがあります。上の面の数の和が最も大きくなるとき、その和はいくつですか、答えなさい。」でした。

この問題は程度が高いと思いました。最も大きい和となる条件の把握が困難だからです。図6に正解を求める過程を示しました。着目した点は図5において4と5の面を2回通過していることです。ここに大きな目の5と6が来るような回転をさせればよいと着想します。

そこで目3からR3の逆回転で目5に移り、次にR2の回転で目6に移ります。
同種の回転で目2に移り、そこからR3の回転によって目4に移ります。
さらにR1で目1に移り、さらにR2で目5に移り、同じ回転で目6に移ります。

このやり方で上の面の目の数の総和は32になります。

suugaku5fig5

図6 設問3の解答例の説明図

3. 問題の分析と評価

平面図形ももちろんですが、立体図形を扱う能力は様々な職業に必要です。建物や機械の設計者や製作者、土木構築物の技術者、航空機や船舶の運転者や航空管制官など多くの仕事に立体感覚が必要です。公務員試験などにもよく出題されます。

4. まとめ

福島県のジュニア数学オリンピックに出題された5問のうち最後の立体図形の問題について筆者の解答例を紹介しました。主催者の発表によれば全5問の正解者は受験者中3名だったとのことです。限られた時間の中で全問正解する人は称賛に価します。

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