29年度 算数ジュニア五輪問題に挑戦 前編 三角形の面積を求める問題

受験

29年度 算数ジュニア五輪問題に挑戦 前編 三角形の面積を求める問題

平成29年度の福島県算数・数学ジュニアオリンピックが10月22日に県内7会場で開催されました。このうち算数の部には827名の小学5、6年生が挑戦したそうです。

金賞2名、銀賞6名、銅賞25名、奨励賞25名が11月に発表されています。このうち5年生の受賞者は、金賞1、銀賞1、銅賞5、奨励賞5名で、昨年より減っています。なお、昨年の5年生の受賞者18名のうち、12名が今年の受賞者になっています。

本稿では全6問のうち、前半の3問について紹介し、私が考えた解法を紹介します。小学校高学年のほか、中学生、高校生、大学生、社会人の方々にも興味深い問題です。挑戦して下さい。

1.  問題1

次の設問1,2に答えましょう。

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1.1  設問1

1.1.1  問題文

下のように,同じ整数を3回かけた積を調べています。

9×9×9の積は,9個の続いた奇数の和になります。上の9個の口にあてはまる数をそれぞれ入れましょう。

1.1.2  解答の検討

例を見ると、

2×2×2=2×2×(1+1) = 2×1 + 2×1 + 2×2

=2×1 +2×1 + 2 + 2

=2×1 + 2×1 + (2-1) + (2+1)

=3 + 5

 

3×3×3=3×3×(2+1) = 3×2 + 3×2 + 3×2 + 3×3

=3×2 + 3×2 + 3×2 + 3 + 3 + 3

=3×2 + 3×2 + 3×2 + (3-2) + (3-0) + (3+2)

=7 + 9 + 11

 

4×4×4=4×4×(3+1) = 4×3 + 4×3 + 4×3 + 4×3 + 4×4

=4×3 + 4×3 + 4×3 + 4×3 + 4+4+4+4

=4×3 + 4×3 + 4×3 + 4×3 + (4-3) + (4-1) + (4+1) + (4+3)

=13 + 15 + 17 + 19

 

このやり方を9の場合にも適用します。

 

9×9×9 = 9×9×(8+1) = 9×9×8 + 9×9

= 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8

+ 9 + 9 + 9 + 9 + 9 + 9 + 9 + 9 + 9

= 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8 + 9×8

+ (9 -8) + (9-6) + (9-4) + (9-2) + (9-0) + (9+2) + (9+4) + (9+6) + (9+8)

= 73 + 75 + 77 + 79 + 91 + 93 + 95 + 97 + 99

1.1.3  設問への感想

興味深い問題です。

1.2  設問2

1.2.1  問題文

下のように 1辺が1cmの正三角形を並べて,【正三角形の数】を調ベています。【5段】の【正三角形の数】は,何個でしょうか。答えを書きましょう。

1.2.2  解答の検討

  • 最下段の最も小さい正三角形は段数と共に1,3,5,7,9,11・・・と増えていきます。
  • 5段目は9です。
  • 各辺が1cmの正三角形の数は1+3+5+7+9 = 25です。
  • 各辺が2cmの正三角形は2段重ねが必要です。5段の場合、1-2の段で1、2-3の段で2、3-4の段で3、4-5の段で4この正三角形ができます。

2.  問題2

次の設問1,2に答えましょう。

2.1  設問1

2.1.1  問題文

次の整数どうしの計算が正しくなるように,すべての□ に数字(0,1,2, ,9)を書き入れましょう。

筆者注

計算式のなかで最初から既知の数は背景色を淡い緑色にしています。未知の数は淡い橙色の背景色の四角形で囲んでいます。

2.1.2  解答の検討

図の右側に着目点を書きました。

 

先ず6の数字に着目します。

次に、m6 + m12 = 7 に着目します。

2.2  設問2

2.2.1  問題

次の整数どうしの計算が正しくなるように,すべての□ に数字(0,1,2, ,9)を書き入れましょう。

2.2.2  解答の検討

(1) 分かっている数をはっきりさせます。これが解答への出発点となります。下の図がそれです。

 

(2) q1を求めます。

  • そのために、x1 x2 6 x3 の 6 に着目します。
  • そうすると、q1 は 4 でなければならないことが分かります。
  • そこで、2017に4を掛け、8068 を得てその数を記入します。
  • 8068 を引くと、3 x4 3 となります。
  • 次の演算は3 x4 3の末尾に0を追加した 3 x4 30が対象になります。
  • d2と d3 はまだ確定させることができません。

(3) 次にq2を考えます。

  • 3 x4 30を2017で割っても商に2にはなりません。だから q2 は 1にします。
  • 3 x4 30 から2017を引いて 1 x12 13を得ます。
  • 次の演算の対象は、末尾に2を加えた 1 x12 132です。

 

(4) 次にq3を考えます。

  • 1 x12 132に2017がいくつあるかを考えると、5,6,7,8,9 が考えられます。
  • 2017 とq3のせきである x16 x17 x18 x19 9 の 9 に着目すれば、q3 は 7 です。
  • 2017 に7を乗じて 14119を得ます。
  • 1 x12 132から14119を引いてx20 013を得ます。
  • x20 013の末尾に2を付加し、x20 0132が次の演算の対象です。

(5) q4 の検討

  • 最終的な余りが47 であることから、x29 は 5 でなければならないことがわかります。
  • そうなら、q4は 5であるべきです。
  • 2017に5を掛けて10085を得ます。
  • x12(= x4)が5とわかります。
  • これにより、d3が 2 でd2が 4 とわかります。

3.  問題3

次の設問1,2に答えましょう。

3.1  設問1

三角形の面積を求める問題です。

3.1.1  問題文

(1)下の<図>のように 1辺が1cmの正方形の形をした白色と黒色のタイルを並べました。このとき,次の①,②の各問いに答えましょう。

<図>

① 三角形ABCの面積のうち,白色と黒色の部分の面積は,それぞれ何cm3 でしょうか。答えを書きなさい。

② 三角形DEFの面積のうち,白色と黒色の部分の面積は,それぞれ 何c㎡でしょうか。答えを書きましょう。ただし,頂点D,E,Fは,それぞれのタイルの正方形の対角線が交わる点とします。

3.1.2  ①の解答の検討

  • 三角形ABCは底辺が4、高さが1なので面積は2です。
  • 簡単に求める方法があるかなと問題の三角形を見ても何もなさそうです。あるとすれば、高さが1で底辺が4の三角形ということです。
  • 下図のように、高さは一コマ右に移るごとに1/4 cmずつ減ることです。そして右端の三角形以外は高さが1の台形として面積を計算できることです。
  • 図に各コマの面積を示しています。
  • 黒タイルの面積

= ( 1 + 3/4 )÷2 + ( 1/2 + 1/4 )÷2 = 7/8 + 3/8 = 10/8 = 5/4

  • 白タイルの面積

= ( 3/4 + 2/4 )÷2 + (1/4)÷2 = 6/8 = 3/4

3.1.3  ②の解答の検討

三角形DEFの面積は6×8÷2 = 24 です。

 

黒タイルの場合

  • 完全正方形 6個 で6平方cm
  • 縦半分 3個で 3/2平方cm
  • 横半分 3個で 3/2平方cm
  • 横半分の不完全部分の 3個で 3/2平方cm
  • 斜め不完全形 3

白タイルの場合

  • 完全正方形 6個で6平方cm
  • 縦半分 2個で 2/2平方cm
  • 横半分 3個で 3/2平方cm
  • 三角形の頂点部分(D+E+F) 1/8 + 2/8 + 1/8 = 1/2平方cm
  • 斜め不完全形 3個分 3平方cm

3.2  設問2

立体の表面積を求める問題です。

3.2.1  問題文

1辺が7cmの立方体<図1>と,辺の長さがそれぞれ3 cm, 3 cm, 7cmの直方体<図2>があります。

図1

 

図2

<図1>の立方体を,<図2>の直方体で<図x3>の位置になるように上から,横から,前からくりぬいた形が,<図x4>です。

<図x4>の立体の表面に色をぬったとき,色が付いている部分の面積は何c㎡でしょうか。答えを書きましょう。ただし,内側のくりぬいた部分にも色が付いているようにぬることとします。

3.2.2  解答の検討

表の表面積と内部の表面積との和です。

表の表面積は同じ穴あきの正方形が6面分です。

従って、7×7-3×3 の 6倍で 240です。

この福島県ジュニア算数オリンピックの問題 解けますか?

日本の教育 その6  福島県ジュニア数学オリンピック問題 第4問の問題解答

4.  まとめ

本稿では、算数オリンピックの前半の3問を解説しました。以下に問題の概要をまとめます。

  • 問題1
    • 設問1 n×n×n = □+□+□+□・・・+□ (n-1)個の□を求める問題です。文字式に慣れていない小学生には難しい問題ではないでしょうか。
    • 設問2 基本となる三角形を積み重ねてできる正三角形が含む正三角形の数を求める問題です。慌てると数を間違えるかもしれません。慌てないことです。
  • 問題2
    • 設問1 かけ算の虫食い算です。
    • 設問2 割り算の虫食い算です。
  • 問題3
    • 設問1 白と黒のマス目のついた平面上にある三角形の面積のうち、白の部分の面積と黒の部分の面積を求める問題です。やや難しい問題です。
    • 設問2 内部に空洞のある立体の表面積を求める問題です。内部の空洞の面積を求めるのがポイントです。

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