自転車のパンク防止剤、修理剤って本当に効果あるの?

自転車出張修理店が教える!

自転車のパンク防止剤、修理剤って本当に効果あるの?

自転車のパンクにまつわる嫌な経験、皆さんお持ちだと思います。そんなパンクを防止できたら・・と誰しも考えたことがあるでしょう。ここではお店に売られているパンク防止剤、修理剤という名前の商品が、どういうものなのか見てみましょう。

「パンク防止剤」と「パンク修理剤」の違いは?

一見似たような名前の2つの商品ですが、実は全く違うものです。まず防止剤は、まだパンクしていない状態のタイヤの中のチューブにあらかじめ入れておくスライム状の液体のことです。中に入った液体はタイヤの回転の遠心力でチューブの外壁に回り、いざパンクした際にパンクの穴をその液体が埋める役割を果たします。

修理剤は、パンクしてから初めて使うものです。防止剤と同じような液体を注入するのですが、スプレータイプになっていて、空気も同時に注入できるものが多いです。パンクした穴に目がけて液体が入り込み穴を埋めるという役割は同じです。

パンク防止剤、修理剤どうやって使うもの?

次に防止剤使い方を見ていきましょう。防止剤はその用途上、購入したらすぐに使用することになります。まずタイヤの空気を入れるバルブを開けて空気を抜きます。そのバルブ穴に防止剤のボトルの先を(付属のホースがある場合はホースを)差し込み、ボトルを握りスライムを注入します。ボトル1本でタイヤ2本分、つまり自転車1台分の量になっているものが多いので、片方のタイヤにはボトルの半分程度入れられます。スライムを入れた後は、空気を入れます。スライムを注入した直後はバルブ付近にスライムが溜まっていて入れづらいと思うので、バルブを装着してから何度か車輪を回転させ、中の液体を移動させた方が入れやすくなります。防止剤はあらかじめ入れておくものであるため、新車購入時に追加サービスとしてお店でその場で入れてくれるところもあります。

修理剤はパンクしているタイヤにのみ使用します。パンクして空気の抜けている方のタイヤの外周を確認し、何か刺さっているものがないかチェックします。刺さっているものが除去できれば、取り除いておいたほうが良いです。そしてバルブを外し、スプレー缶のホースをバルブに差し込み注入しますが、商品ごとに指定されている秒数のみ注入してください。指定以上の量を入れてしまうと、入れすぎでチューブが破裂してしまうことがあるので注意です。

パンク防止剤、修理剤使用するメリットは?

もちろんどちらの商品も、出先での急なパンクでの応急処置が誰にでも簡単にできる、というのが大きなメリットです。

防止剤であればチューブに既にスライムが入っているので、一度空気が抜けてしまっても空気を入れることさえできれば空気の圧力で中のスライムが押されて穴に入り込んでふさぎ、自転車屋に乗って行ける程度の距離なら走ることができます。空気入れは駅前の駐輪場やガソリンスタンドにもありますし、最悪民家にお願いして借りる、という選択肢もあります。修理剤なら空気も同時に入る仕組みになっているので、そのスプレー缶さえ持ち歩いていればどこでも応急処置が可能です。

パンク防止剤、修理剤のデメリットはあるの?

注意点は、あくまで「応急処置」である点です。いずれも一時的に穴をふさいでくれているだけであり、実際に「修理」されているわけではないので、防止剤や修理剤で処置したものをさらに修理してもらう必要があります。しかも、これらのスライム剤は、お店がパンク修理をするときに使うゴムのりを溶かしてしまう要素があり、これらが注入されているものはパンク修理ができず、チューブ交換が必要になるため、結果的には防止剤・修理剤+チューブ交換代となり、普通にパンク修理をするよりもお金がかかってしまいます。よくこのスライム剤が入っているのでこまめに空気を入れて騙し騙し継続して乗っている方を見かけますが、穴から漏れ出たスライムが車輪の金属部分をも腐食させ、最悪車輪交換も必要になってしまう大事になりかねないので注意が必要です。

また、すべてのパンク穴に対応できるわけではない、ということです。いずれも針が刺さった程度の小さな穴が対象で、刺さったまま気づかず走行して穴が広がったもの、チューブ劣化で破裂した穴、勢いよく段差を越えて衝撃で空いた大きな穴などには全く効果を発揮しません。

パンク防止剤についての注意点は?

パンク防止剤は常にタイヤに入れておくものであるため、パンク防止剤を入れたぶん、自転車が重くなります。重くなるということは、漕ぐのが重くなるということであり、特に上り坂は辛くなると考えた方が良いでしょう。さらに、パンク防止剤が入った分空気を入れる量が減ってしまっているため、乗り心地が悪くなります。空気に勝るクッションはなく、衝撃吸収性が悪くなってしまうということです。

パンク修理剤についての注意点は?

パンク修理剤のデメリットはスプレー缶を常に持ち歩く必要があるため、荷物が増えることと、上述したように効果を得られないほど大きな穴が開いていた時に使用しても全くの無駄になってしまうことです。パンクで穴が開くのはタイヤの中にあるチューブです。チューブは外からでは視認できないので、どんな穴が開いているかは取り出してみないとわかりません。パンク修理剤を入れるときはチューブを取り出してみることはしないので、入れてみて空気の抜け具合で判断するしかなく、すぐに抜けてしまう場合は完全に入れ損になります。

パンク防止剤、修理剤まとめ

このように色々とデメリットもあるパンク防止剤、修理剤ですが、出先で誰でも簡単にパンクの応急処置ができる、というのは大きなメリットです。パンクし潰れたタイヤの自転車を自転車屋まで押して歩くのは辛いと思うので、結果的に修理代は割高にはなるけれど、辛い思いをしたくない、という方が使用するのに向いた商品であると言えるでしょう。

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