日銀短観とは!?2018年12月に日本銀行が発表

金融


今回の注目記事は、2018年12月日本銀行が発表した「日銀短観」とは!?です。

 

NHKを初めとする報道各社では、四半期に一度発表される「日銀短観」について先頃2018年12月分が発表されました。

そもそも、日銀短観とはどういった内容で、この12月に発表された内容はどうだったのかを中心に、その影響力も含めてご紹介したいと思います。

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そもそも「日銀短観」とは?

日銀短観は「にちぎんたんかん」と読みますが、正式名称としては、「全国企業短期経済観測調査」といいます。

正式名称からも分かるように、経済の観測値の発表がこの日銀短観の主要なデータになるわけです。

では、その日銀短観の大きな指標である値とは何かといえば、DI値(ディーアイち)といい、Diffusion Indexと英訳されます。

このDI値は景気拡大指数とも言われ、毎年、四半期(4月初旬、7月初旬、10月初旬、12月中旬)ごとに発表されます。

なお、6月下旬と12月下旬には先行き1年間の公表日を発表しています。

この日銀短観は、日本銀行調査統計局により作成され、インターネットや日銀ホームページ等の様々な媒体で公表しています。

そして、この値が上下することで日本経済の現況を見て行こうとするものになっています。

つまり、日本国内の企業が、自社業績に関する現状や、業況・経済環境の現在における状態及び先行きについてどのような観測(予測)を持っているかを指数表示したものです。

主要な内容では、売上高、収益、設備投資等の値になり、企業全体の動きを調査した値になります。

日本国内の企業で約1万社のデータを集計したもので、この他にも、「商品・サービスに関する需給状況や在庫、価格、設備、雇用人員、資金繰り等の判断項目」についても作成されています。このDI値は海外の国際マーケットでも「TANKAN」という名称で重宝されています。

 

日銀短観での主要実績値である「DI値」の具体的内容は?

日銀短観で示されるDI値とは、どのような数式で出されたものなのかをここで例示することで、分かりやすくご紹介したいと思います。

例えば、企業収益を中心とした業況の全般判断を示す設問(アンケート)では、以下の3つの設問が用意され選択するようになっています。

(1)良い、(2)さほど良くない、(3)悪い この設問に関して仮に1,000社を対象に出した集計が以下のようになったとします。

(1)と回答した会社数200社 (20%)

(2)と回答した会社数550社 (55%)

(3)と回答した会社数250社 (25%)  計1,000社合計

ここでDI値は、(3)-(1)= 25% - 20% =5% となり、DI値は△5%ポイントとなります。

つまり、「悪い」と答えた会社比率から「良い」と答えた会社比率を差し引いた値がDI値になることから、単発では、「正」の値であれば悪い傾向に有り、「負」の値であれば良い傾向にあると言うことになります。

結果、悪い傾向であれば、マイナス表記になり、良い傾向にあればプラス表記になります。更に一般的には、四半期ごとに発表されるので、時系列での動きを比較して日本経済の動きやフローそのものを判断するように公表されています。

 

2018年12月の日銀短観

今回の発表では、「大企業・製造業の業況判断指数は横ばい。

ただ業種別では自動車が悪化した」という判断が読み取れます。

具体的には、日銀短観での公表指数である大企業・製造業におけるDI値は+19ポイントで、2018年9月に発表された日銀短観で公表された値と比較して横ばいでした。

この値は第1四半期から第3四半期まで悪化傾向にあったものが12ヵ月振りに悪化傾向が止まったこと(下げ止まったこと)を示しています。

2018年夏場の自然災害などの影響も薄れたものの、海外需要が鈍化し、更に米中貿易摩擦も懸念材料として上げられました。

詳細には、大企業・製造業の中では、「石油・石炭製造」では12ポイント改善、「生産用機械」では8ポイント悪化、「業務用機械」では5ポイント悪化、「自動車」でも2ポイント悪化しました。

その他、「電気機械」は横ばいの傾向にありました。

また、「大企業・非製造業」の中では、「対個人サービス業」では4ポイント改善、「宿泊・飲食サービス」でも2ポイントの改善、「卸売業」では3ポイント、「小売業」では1ポイントそれぞれ改善傾向を示しました。

更に、日本経済における先行き傾向は、「大企業・製造業」で4ポイント悪化のプラス15ポイント、「大企業・非製造業」では4ポイント悪化のプラス20ポイントとなり、各企業の景気への見方は慎重な傾向を維持していることが見て取れます。

 

日銀短観の世界の中の位置付け

日銀短観は、日本国内だけで利用されるものでは無く、主要先進国における影響力の強い日本経済の現状と先行きを占う重要指標として活用されています。

日本国内でも重要な経済指標が各種発表されていますが、国際的に信用が有り、活用されている指数としてこの日銀短観は群を抜いていると言えるでしょう。

この事は、日本のその他の指標で、国際為替に影響を与える指数はあまり無い反面、この日銀短観の動きにより国際為替が変動することもあることで証明されています。

これは、日銀短観が日本経済を支える1万社に及ぶ大企業の「経営マインド」を反映しており、その集約・総体が如実に示され、客観的指標の中にも日本経済を動かす要因が入っていると考えられていると思われます。

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