日本が行う「インド太平洋構想」と中国の「一帯一路」の違いとは!?

インド

今、2019年にアジアの国際問題として最も注目される事項の一つとしては、中国の「一帯一路」構想の成り行きが注目されるところだと思います。

この構想は、いろいろな報道や文書によって知られていますが、あまり有名ではない構想に日本が主張する「インド太平洋構想」と言うものが日本政府によって公表されています。

そこで、今回は日本の提唱するこの「インド太平洋構想」について初めて聞かれる方向けに簡単にご紹介したいと思います。

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そもそも「インド太平洋構想」とはいつから言われているのか?

ここでお示ししました、日本の提唱する略称「インド太平洋構想」という名称の正式名は、「自由で開かれたインド太平洋構想」というものになります。

更に、英名では「Free and Open Indo- Pacific Strategy」と表記され、英略称は「FOIP」(「ふぉいっぷ」と読まれます。)とされています。

以下文字数からこのFOIPと表記します。

では、このFOIPはいつ頃から言われたのかと言うと、今から数年前の2016年8月にアフリカで開催されたTICAD(Tokyo International Conference on African Development:「アフリカ開発会議」「ちかっど」と読みます。)で安倍晋三首相が提唱したことに始まります。

これは簡単に言えば、中国の示す「一帯一路」構想のうち、「一帯」の部分である海洋地域で、国際法に基づいた秩序と繁栄を目指す戦略を示したと言うことになっています。

この構想が打ち出された時期は、中国の海洋進出が激しく国際報道されてきた時期と重なるわけです。

FOIPは何故打ち出されたのか?

では、どうしてそのような世界戦略構想が日本を主体に提唱されたのかについては、一般的な意見とそれに反する意見があります。

つまり、中国の「一帯一路」構想に対抗するために太平洋・インド洋を結ぶラインに日本主導で経済圏構想を打ち出すことにより、これに対抗しようとしたものだという意見が喧しく騒がれています。

しかし、一方、政府からはこの構想には中国を含む国々と明記するということで、衝突を避けようとしている文書が散見されます。

前者の立場になって言うと、特に重要な地域として南洋諸島の中にある島国パラオが上げられます。

日本の安全保障上の問題もこの島国が重要なポジションとなってきます。

後者の立場で見ますと、2018年1月に公表された、安倍晋三首相による施政方針演説での内容に、「この大きな方向性の下で、中国とも協力して・・・」という文言を含むことにより、FOIPが「中国をけん制」しているというイメージを懸命に打ち消そうとしている意図が読み取れます。

日本政府の意図する真意が、前者か後者なのかは種々の論議がなされていますが、真の意味での明確な内容は不明のままです。

FOIPが不明瞭な理由とは?

前段でも申し上げました通り、このFOIP自体が日本国民に広く知られていない理由の一つとしては何があるのでしょうか?

逆に言えば、「2020年東京オリンピック」「2025年大阪万博」などはほとんどの日本国民の中に知れ渡っていますが、このFOIPという国際戦略の中でも壮大な規模の内容が知れ渡っていません。

なぜでしょうか?

これは、FOIP自体が理念先行で夢のような経済戦略を謳っているだけで具体的に何をするのかが分からないままになっていることに挙げられます。

ようやく2018年後半になり日本国外務省のホームページにより解説が行われるようになりましたが、これでもまだまだ複雑で報道レベルにまでに至っていない状態にあります。

単純で明確な政策が種々の論理や憶測で考えなければならない点、まだまだ中国の提唱する一帯一路構想に比肩することはできないと言えるかもしれません。

FOIPの示す内容とは?

ここでは、現在言われているFOIPに関して最も端的に言い表している内容を見ておくことにしましょう。

このFOIPの内容は、遡ること2017年11月に開催された日米首脳会談におけるワーキングランチに見ることができます。

つまり、このFOIPに関連して以下の3項目が謳われています。

(1)法の支配、航行の自由等の基本的価値の普及・定着。

(2)連結性の向上等による経済的繁栄の追求。

(3)海上法執行能力構築支援等の平和と安定のための取組。

以上3項目が両首脳によって賛同され協同して重層的な協力関係を構築し行くこととしました。この3項目をより具体的な政策にブレイクダウンしていくにはまだまだ時間がかかりそうです。

今後のFOIPに関する行方について

以上のように、「自由で開かれたインド太平洋構想」をお示ししましたが、日本の言う内容が曲解され、第二次世界大戦中に掲げられた「大東亜共栄圏構想」に想いをし、その歴史的な責任や罪科をあげつらうような反対勢力が出てくることも考えられ、この構想にはまだまだ紆余曲折が予測されます。

また、日米で「協同して」という文言がありますが、これもアメリカにとっては、現在のトランプ政権における保護主義的政策により「対岸の火事」的な見方をしないとも限らないことから、やはりこの方面でも問題が多く残っていると言わざるを得ません。

まとめ

以上、「インド太平洋構想」について、はじめてお聞きになった方々でも分かるようにご紹介しました。

まだまだ具体案もないまま日本政府の今後の方針や発表について注視していくことが重要なります。

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