スイスの老後の年金制度事情と健康保険は、どのような仕組みで問題はないのか?

スイス


今回の注目記事は、スイスの老後の年金制度事情と健康保険は、どのような仕組みで問題はないのか?です。

 

永世中立国として世界的に有名なスイス連邦は、ヨーロッパの中央に位置し、第二次世界大戦中のヨーロッパ戦線においてもその中立性を保った国としても有名です。

また、実際あまり知られていませんが、第二次世界大戦後の国際連合設立に当って、中立国の立場が国連運営とは合わないということから加盟しなかった経緯があります。

しかし、ようやく2002年になり国民投票によって国連加盟を行っていることはあまり知られていません。

しかし、スイスの特徴的な産業としては時計製造、製薬産業など技術・科学分野で世界を席巻する企業がいくつもあり、多くの海外企業も同国に進出しています。

今回、永世中立国であり社会保障でも行き届いた制度を施行している国とのイメージがあるスイスに注目したいと思います。

ヨーロッパでも北欧三国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)での社会保障に手厚い制度を布いている国々に次いで良いイメージのある国であるスイスの社会保障制度について、具体的に年金制度や健康保険制度と言う観点からその問題点などを簡単にご紹介します。

なお、日本人がスイスで働いたり移住したりする場合には、2012年(平成24年)に社会保障協定が結ばれています。

スイスの年金制度でよく言われる「耐乏性が強固」であるという問題は下に示す三本柱から構成される「賦課方式」と「積み立て方式」の併用にその秘密があります。

しかし、種々の問題を抱えることで、今から20年ないし30年後には毎年の年金支給が拠出収入を上回ると専門家の予想があります。

 

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スイス連邦における年金制度

我国、日本でも問題になっている年金の問題ですが、スイスの場合の年金制度は大きく分けて下図のように「3つの柱」から構成されています。

一般的に「スイスの年金制度三本柱」と言われ国内外にも有名な制度になっています。そこで、それぞれについてご紹介したいと思います。

スイスの年金制度(第一の柱)

第一の柱には、老齢年金、遺族年金、障害基礎年金、所得補償保険等で構成されています。

この柱の目的には、同国憲法で保障された「最低限の生活保障」を維持する目的で設定されています。

つまり、全ての退職者に貧困線を上回る収入を保障しようとするもので、普遍的給付の基礎年金部分になります。

この第一の柱の問題点としては、近年基礎年金基金の赤字が連続しており、年金制度改革に迫られている点が上げられます。

政府としては、基礎年金支給をいかにして中長期的に継続支給し続けられるのかと言う点に問題が絞られてきています。

スイスの年金制度(第二の柱)

第二の柱には、企業年金等がそれに当ります。

この柱の目的には、「生活水準の維持」が上げられています。

この年金制度は、被用者(被雇用者:労働者)に対して加入が義務付けられているもので強制加入型の職域年金とも言います。

さらに、この年金は完全積立方式であり、所得額に比例して年金が支給されるというものです。

この第二の柱の問題点としては、職域年金に関しては、支給期間の長期化にあります。

スイスの場合通常被用者の年齢が60歳から65歳の間で順次退職して行くことになっていますが、日本と同じく平均寿命が他の先進各国同様伸びていることもあり、年金受給者が年々増加している現状にあります。

スイスの年金制度は、所得代替率が概ね60%としていますが、これも将来にわたって保証できない現状になっています。

 

スイスの年金制度(第三の柱)

第三の柱には、個人の任意貯蓄制度がそれに当ります。

この柱の目的には、個人のニーズに合わせた年金補填といったものになります。

つまり任意加入の個人年金制度になります。スイス政府としては、この税制上の優遇政策をとることで、個人年金への加入を促進してきました。

しかし、この年金も高額所得者に対応する制度として捉えることができ、被用者の所得が平均賃金より35%以上高い被用者にとってのみに加入させることになっています。

スイスにおいては労働者の約1/3がパートタイム労働者であり、この比率は西欧諸国の中でトップレベルと言えます。

こうした方々の所得は低く、この第三の柱である個人年金には加入できないのが現状になっており、社会問題化している現状です。

 

スイスの健康保険制度

スイスでは民間の保険会社が健康保険を取り扱っており、法律によりこれらの保険に加入が義務付けられています。

これには基礎医療保険、車両保険、個人賠償責任保険等様々な保険が提供されています。

スイスの健康保険では、いくつかの契約形態が存在し、HMOモデルと呼ばれる「初診時は必ず保険会社指定の医師の診断を受けなければならない契約」や、Telmedモデルと言う「医師に受診する前に必ず保険会社のコールセンターに電話をしなければならない」という契約などがあり、この煩雑さゆえに社会問題化しているという問題もあります。

 

まとめ

スイスと言えば、一般的には風光明美で住環境に優れ、社会保障も行き届いているというイメージが従来からありましたが、国自体の抱える年金問題等は、日本を含め他の先進国と全く変わらないという現状を紹介しました。

また、健康保険制度の多種類の契約による受診の為の煩雑さなども取り上げました。

スイス保険年金
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