核軍縮INF条約とは!?アメリカが破棄表明した!?

アメリカ

世界に脅威をもたらす存在であるため、核に関しては国際的な取り決めがなされています。

例えば核拡散防止条約というものがあります。

この条約では核保有国の五か国(アメリカ、ロシア、中国、イギリス、フランス)以外の加盟国は、核兵器を保有してはならないと決められています。

そして、各締結国は核軍縮交渉を誠実に行う義務があります。

実際に核軍縮を定めた条約のひとつとして挙げられるのが、アメリカとロシアの間で結ばれている核軍縮INF条約です。

そして先日、アメリカがこの核軍縮INF条約を破棄することを正式に表明し話題になりました。

そこで今回は核軍縮INF条約がどんなものか、そしてアメリカが破棄を表明した経緯をご紹介したいと思います。

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核軍縮INF条約とは?

核軍縮INF条約の正式名称は、Intermediate-Range Nuclear Forces Treat(中距離核戦力全廃条約)と言い、1987年にアメリカとソビエト連邦(以下ソ連)の間で締結されました。

この核軍縮INF条約は、射程が500kmから5500kmの弾道ミサイル及び巡航ミサイルの全廃に加え、以後の保有を禁止するものとなっています

この核軍縮INF条約が締結されるに至った背景を知るためには、1970年代に遡る必要があります。

ソ連は1970年代にRSD-10 Pioneer(NATOにおける呼称はSS-20)という中距離弾道ミサイルを開発、配備していました。

このミサイルの射程ではロシアからアメリカには届きませんが、欧州には十分届きます。

欧州のみがロシアから核攻撃を受けた場合に、アメリカが自国の危機を承知の上で参戦してくれるのかという疑念が生じました。

それによりアメリカと欧州の間の連係を絶ち、分離することがソ連の目的でした。

そこでNATOは、ソ連に対して軍備の制限を求めるのと同時に、アメリカの中距離核戦力(以下INF)を欧州に配備するという「二重決定」という方針を打ち出しました。

こうして欧州でも中距離核戦力が拡大していったのですが、1985年にゴルバチョフ政権が誕生したことにより風向きが変わります。

硬直した外交を打開するための新思考外交というものが掲げられ、アメリカとソ連間でINFの軍備収縮に向けた交渉が始まりました。

そして1987年にアメリカとソ連の間でINF条約が締結、大量のミサイルが破棄され、両国間に生じていた緊張状態は解消されることとなったのです。

ロシアの核軍縮INF条約違反

このような歴史を経て核軍縮INF条約は締結されました。

しかしロシアは2007年ごろから核軍縮INF条約に関して疑問視する発言をし始めます。

核軍縮INF条約は、アメリカとロシアの二国間の取り決めとなっていて他国の核軍縮INF条約に関しては取り決めていません。

ロシアは周辺国が核軍縮INF条約の定めている範囲の中距離弾道ミサイルを開発しているため危険に晒されていると主張していました。

そしてロシアは巡航ミサイルの開発を進めていくのですが、アメリカはロシアが核軍縮INF条約に違反していると非難します。

2014年には巡航ミサイルの開発を、2017年には配備を行っているとの指摘でした。

SSC-8という地上発射型巡航ミサイルを2部隊に配備し、1つはカプースチン・ヤール試験場に、もう1つは国内の別の基地にあると報道します。

このように核軍縮INF条約の違反をめぐって、アメリカとロシアは度々対立を繰り返してきました。

アメリカの破棄表明

2018年10月にトランプ大統領は核軍縮INF条約の破棄を表明しました。

そして2019年2月1日、ポンペオ国務長官が核軍縮INF条約の破棄を正式にロシアに通告し、義務履行の停止をしました。

その理由として、ロシアが何度も核軍縮INF条約違反を起こしていたことを挙げました。

また、前述したように核軍縮INF条約はアメリカとロシアの二国間の取り決めとなっています。

中国はその核軍縮INF条約の適用範囲外であり、核INFの開発に着手できる状態にありました。

すでに中国ではINFの配備がされ、アメリカはそれにより核バランスが崩れていることを危惧してもいました。

それに加えアメリカは自国だけでなく、日本を含めた同盟国を守る必要もあります。

これらの要因も核軍縮INF条約破棄の決定に関与したとみられています。

アメリカの離脱を受けて、ロシアも同じく核軍縮INF条約の義務履行の停止を宣言しました。

それにより核軍縮INF条約は今から6ヶ月語の2019年8月に核軍縮INF条約は失効することとなります。

核軍縮INF条約破棄により、アメリカはミサイル開発を始めると宣言、これにロシアが反応しました。

ロシアのショイグ国防相は2019年2月5日に、2020年までに核軍縮INF条約で違反とされていた新型ミサイルを開発することを発表したのです。

ロシアは、これまでにアメリカが核軍縮INF条約に違反したミサイルの開発を進めており、それに対する報復的措置と主張しています。

アメリカとロシアの間で抑止力となっていた核軍縮INF条約は破棄されましたが、トランプ大統領は2月5日の一般教書演説で、核軍縮の新条約について言及しました。

新条約は中国を含む核保有国すべてが参加するというものですが、ロシアのペスコフ大統領報道官は、アメリカから新条約の具体的な構想の提案はないと述べており、実現する可能性に関しては不透明となっているのが現状です。

まとめ

核軍縮を目的とした軍縮INF条約が締結、そして現状の破棄に至るまでの経緯をご紹介するとともに、今後の動向を注視しなければならない状勢であるためまとめました。

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