10連休のリスク「フラッシュクラッシュ」とは?

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今回注目の記事は、10連休のリスク「フラッシュクラッシュ」とは!?です。

ロンドン出身の30歳代男性、ナビンダー・シン・サラオ氏。

ある日、先物トレーダーだった彼が自宅のパソコンを操作し、たった数十秒で得た利益は、実に4000万ドル(約40億円)にも上りました。

彼には先見の明があったのか、あるいは稀有な幸運に恵まれていたのでしょうか。

残念ながらそうではなく、彼の用いた手段は違法なものであり、その後に逮捕されアメリカの裁判所より言い渡されたのは、禁固350年という、途方もない罰でした。

前述の通り彼は先物トレーダーであり、その舞台が市場である以上、彼が違法に利益を得て、それで終わりではありません。

彼の操作によって、ダウ・ジョーンズ工業平均株価は瞬間的に大暴落、わずかな時間の出来事とはいえ、市場は大きく混乱したのです。

その下げ幅、速度は記録的なものと言えるでしょう。

このように、突如として起きる暴落のことを「フラッシュクラッシュ」と呼びます。

あまり頻繁に起きる事象ではなく、耳慣れない言葉ではありますが、市場のこと、ひいてはお金に関することなので、トレーダーでない人にとっても他人事とは言い切れません。

今回はこの「フラッシュクラッシュ」について、その原因や対策などをご紹介していきます。

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フラッシュクラッシュのメカニズム

まだ記憶に新しい2019年1月3日。新年のムードの残るその日の午前7時34分、ドル/円は108円から一転、6分後には104円台にまで急落しました。

紛れもなく、フラッシュクラッシュです。

相場や為替に明るくない方は、たった数円の話じゃないか、と思われるかもしれませんが、これだけで想像を絶する額のお金が動くことになるのです。

ではなぜ、このようなフラッシュクラッシュは起きてしまうのでしょうか。

この現象のメカニズムをより分かり易くするために、現在の市場について、簡単に触れておきましょう。

近年、市場の様子は顕著に変わってきています。

スピード化、プログラム化です。

以前までの相場は、人が調べ、考え、判断し、注文するというものでした。

いわゆるファンダメンタルと言われる「あの会社はこれから伸びるだろう」という点を見込んで投資するのが王道だったわけです。

あるいはもっと短期的に、値動きの波を読んで上手に乗っていくというやり方もあったでしょう。

いずれにしても、その速度にはおのずと限界があり、市場の動きは今よりも穏やかでした。

しかし現在では、取引の多くがプログラムによって自動化されています。

つまり「ある銘柄(通貨)がいくらになったら売る」といったプログラムをあらかじめ組んだり、売り買いの判断をAIに任せたりといったこともなされているのです。

そうしたことにより、取引は超高速、超高頻度となりました。

このようなプログラムによる取引の方式は「HFT(High Frequency Trading)」と呼ばれます。

また、これは近年の市場に限った話ではないのですが、主にFXのシステムである「ロスカット」というものも、今回の話の大切なポイントの一つです。

「ロスカット」とは、例えばある通貨を100円で買ったとき、その後に90円まで下がったら強制的に決済となるようなシステムで、損失を一定のラインに抑えてくれる働きがあります。

株式市場でも逆指値注文という注文方式がありますが、FXの場合、自己資金以上の額で取引が行えるため、損失の拡大を防ぐ観点から導入されています。

ここで話をフラッシュクラッシュに戻します。

1月3日の午前7時。

市場で動いているのは、ほぼシドニーとウエリントンだけ、さらに新年が明けて間もないということで、市場は非常に閑散としていました。

そんな時に、円高に向かう大量の注文(ドル売り)がなされたとしたらどうでしょうか。

初めは小さな一石かもしれませんが、多くのプログラムは一斉に反応し、円高への動きを加速させました。

するとロスカットされる投資家が増え、ドルが売られ、さらに円高、またロスカット、という風に、大量のロスカットを巻き込んで、わずか6分での記録的な暴落となったわけです。

このようなフラッシュクラッシュは、プログラムによる高速化が原因の一つと言われています。

売買のスピードが速いため、投資家が気付くよりも早く、バランスを崩してしまうのです。

もしくは、多くの投資家が目を離しているからこそ起きてしまうとも言えるでしょう。

ではこのフラッシュクラッシュ、なにか防ぐ手立てはないのでしょうか。

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フラッシュクラッシュへの有効な対策

上記のようなフラッシュクラッシュですが、過去の経験から、おおよそのメカニズム、起きやすい条件なども分かってきています。

一つには、前述の事象からも分かるように、市場が閑散としている時期、言い換えると流動性の低い時には注意が必要です。

なぜなら、そうした時間帯の方が、一つの大口注文で一気に流れが作られてしまうからです。

特に年末年始や大型連休の前には気を付けたほうが良いでしょう。

フラッシュクラッシュが起きてしまうのは仕方がないとして、その被害に合わないように、また被害を最小限に食い止めるためにも、何らかの対策をしなければなりません。

最もシンプルな手立てとして、連休前に資産を現金化させておく方法があります。

一旦手を引いておけば、ひとまずは対岸の火事のようにチャートを眺められるわけです。

シンプルですが、最も効果的です。

もう一つ、口座の資金に余裕を持たせておくことも有効です。

FXでは、損失が一定に達するとロスカットが強制的に行われてしまうのですが、このロスカットは、資産からみた損失の割合で計算されます。

つまり資産に余裕があれば、強制ロスカットを免れる「可能性」が出てきます。

流動性の低い時に注意が必要と言われていますが、中でも今年(2019年)はゴールデンウィークが10連休となるので、投資家の方は気を付けたほうが良いでしょう。

「危なそう」と分かっているわけですから、何かしらの対策を練るのが賢明です。

まとめ

だいぶ長くなってしまいましたが、フラッシュクラッシュについて、原因や対策などをまとめました。

いつものことですが、専門家でなくとも内容が分かるように、専門用語を避けるように努めています。

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